アイセロ化学 植物由来ポリエチレンを活用した 包装材料の共同開発に合意
-環境配慮商品「Bipro/ビプロ®」の販売を目指して-
アイセロ化学株式会社(本社:愛知県豊橋市、社長:伊藤寛一、以下「アイセロ化学」)は、プラスチック包装材料の廃棄・焼却時におけるCO2排出の抑制を目的として、 かねてより豊田通商株式会社(本社:愛知県名古屋市、以下「豊田通商」)と共同で、南米最大の化学メーカーBraskem S.A.(本社:ブラジル国バイア州カマサリ市、以下「ブラスケン」)が2011年までに世界で初めて商業生産を開始する植物由来ポリエチレン(※1)のプラスチック包装材料への活用を検討してまいりましたが、 このたび、アイセロ化学と豊田通商はこの植物由来ポリエチレンを活用した環境配慮商品を共同開発することに合意しました。
石油を原料とする従来のポリエチレンは、廃棄後に焼却されるとCO2を発生、それが大気中のCO2濃度を増加させ、地球温暖化の要因の一つになります。これに対し、植物由来ポリエチレンを構成するC(炭素)分は原料となる植物が生育する際に大気中のCO2を固定したものであるため、焼却された際に発生するCO2はもともと大気中に存在したものであり、自然界でのCO2の増減は±ゼロ(=カーボンニュートラル)と言えます。
今後アイセロ化学は廃棄・焼却時のCO2排出抑制を目指し、植物由来ポリエチレンを活用した環境配慮商品「Bipro/ビプロ®(※2)」として市場投入します。自動車や電気製品向けの産業用包装材料を中心に、ショッピングバッグ・レジ袋・ゴミ袋・液体容器等の汎用包装材料まで積極的に商品展開し、2011年に5000トン/年の販売を目指します。また、ブラジルのサトウキビ・バイオエタノールは30年以上の生産・利用実績を持つサステイナブルな再生可能資源であり、 それより生産される植物由来ポリエチレンは将来に渡り安定的な生産・供給が期待されることから、長期的な視点で幅広い活用を進めていきます。
アイセロ化学は、プラスチック包装材料メーカーとして、環境保全と経済発展を両立させていくために「環境マネジメントシステム」を導入(認証取得日:2000年10月27日)し、 (1)CO2削減(2)省エネ、(3)水資源循環による排水削減、(4)廃棄物の再生(リサイクル化・再利用化・グリーン調達)、を全社で推進しており、CO2削減については2008年に京都議定書削減目標(1990年比較にて6%削減)を達成し、 なお引続き排出削減活動に取り組んでまいります。
※1 ブラスケンは、再生産可能な資源であるサトウキビ・バイオエタノールを原料とする植物由来ポリエチレンを2011年より年間20万トン生産する計画であり、日本を含むアジア地域の販売について豊田通商と業務提携しています。また、サトウキビ・バイオエタノールは、主にサトウキビの搾汁から砂糖を精製した残液部を発酵して作られるため、食料(砂糖)との競合が発生しにくいという特徴があります。
※2 Bipro/ビプロは、アイセロ化学のバイオマス製品の登録商標です。